2014年1月21日火曜日

冤罪もリニアもいらん!

”桃源郷”というのがどういうものかよく知らないが
大鹿村というところはそんな言葉が似合うような気がする。

新年招かれ、おじゃました小さな集落は自治会長が
イギリス人という不思議な村。

ゆったりとした時間が流れる中、ぼちぼち住人たちが集まって来る。
若い!まったり始まった新年会で映画「SAYAMA」を
めぐるステキな出会いは前回書いた。
もう一つの話題はリニア。

新年会の場所は玄関から南アルプスの山々がまるで
絵画のように広がる場所。

そこになんとリニア通るというのだ。

景観が損なわれることはもちろん、
南アルプスの自然を根本的に破壊する。
地下を深く掘る、掘った土砂をどこにやるのか、無人運転、
電力が莫大に必要、そもそもとてつもないお金をかけて
自然に逆らい、そんなに急いでなにがしたいのだろう。
ここまでくると滑稽だ。

しかしそんなことが現実として着々と進んでしまっている。

リニア、原発、辺野古、冤罪被害…。

見過ごせないことが多すぎる。

「なんとか大鹿村を守らなければ…」
熱く語る住人たちの思いに心が揺さぶられた。

なにができるのかはわからないが、
まずは大鹿村のことを思い続けようと思う。






2014年1月8日水曜日

映画「SAYAMA」の旅

なんとまぁ、一年半ぶりのブログ。
ずぼらをお許し下さい。

ホームページもリニューアルしたので
気持ちを切り替えて時々つぶやきます。

お付き合い下さい。

 2013年10月4日に、はじめて試写会を行い
まずは石川さん夫妻によろこんでもらったことは
つくり手としてなによりうれしかった。
さらに同じ映像を仕事にしている方たちからも好評。
映画として少しずつ評価をしていただいている実感がある。

手塩にかけて生み育てたこども(映画)が
最近ひとり歩きをはじめたようだ。

新年そうそう、そんなことを思わせるうれしい出来事がふたつもあった。

ひとつは20歳の娘が留学先のカリフォルニアから
カナダのバンクーバに私の友人を訪ねお世話になった時の話。

大晦日の日にスケートに行きそこで出会った日本人女性と意気投合し
その方のお宅におじゃまし年越しをすることになったそうな。

衛星放送でNHK紅白歌合戦みながらおしゃべりをしていると、
ひょんなことから私の映画の話を娘がしたらしく、
するとそのお宅のお父さんが「ひょっとしてその映画知っている!」と
映画のことが掲載されている雑誌をもってきて盛り上がったそうだ。

そしてカナダ上映を実現しようということになったというお話。


 もうひとつは映画「大鹿村騒動記」の舞台になった。
長野県大鹿村の旅舎右馬充(うまのじょう)という素敵な宿に
1月2日〜3日にいった時の話。

ほぼ1年ぶりの休みを満喫。
実は旅舎右馬充(うまのじょう)さんはカンパをしてくださるなど
映画を応援してくれている。

その宿を中心になって切り盛りしている長女のKさん。
地元を愛し高齢でもがんばる農家を支え、村の伝統を守り、山の植物にも詳しく
ラジオのDJもやるというパワフルで素敵な方。

そのKさんの誘いで地元の若者たちの新年会におじゃました。
美しい自然と隣り合わせの集落の古い家に若い人たちがぼちぼち集まってくる。
そこにやってきたのが家の主のお母さんであるMさん。

なんと偶然にも私のことそして映画のことを知っていたのだ。
話を聞くと若い頃、狭山事件にふれて特別な思いがあるという。
あまりの偶然に、いや彼女の言葉を借りるなら”必然”に感動して
涙を流しながら必ず上映会をやろうと約束した。

映画がカナダにいる、大鹿村にいる人たちをつないでくれたと
言うおもいでいっぱいだ。
きっと日本のどこかで世界のどこかで同じ思いを持っている人たちが
いると思うと勇気づけられる。

一方で桃源郷といわれる美しい大鹿村で
見過ごすことの出来ない困ったことがおこっている。

つづく。